園芸療法ガーデンの西側には高台があり,桜やカエデ,黒松や梅,ビワにマンサクなど,さまざまな樹木が植えられています.
竹林もあり,あとひと月もすればたくさんのタケノコが採れるのですが,その竹林の傍に,フキが自生する場所があります.
もしかして,と,この午前中にその辺りを歩いてみると,やはり出ていました.ふきのとうです.
摘み取って匂いを嗅ぐと,独特の香りが鼻の奥に広がります.小さい頃,ふきのとうで作ったフキ味噌が春の食卓にはよく登場していましたが,その頃は苦味や香りが強く感じられ,あまり好まなかったものです.
そういえば,昨年公開された「リトルフォレスト」という映画の原作,五十嵐大介さんの漫画にも,ふきのとうが出てきていました.フキ味噌にしたり,それをお湯で溶いて味噌汁として食したり,春の香りがぷーんと匂ってくるようなひとコマでした.
また,ふきのとうといえば,田島征三さんの絵本「ふきまんぶく」を思い出します.
田島さんの力強い絵は一度見たら忘れられず,これもまた,ふきのとうや土の香りが漂ってくるようでさえあります.
今日は午後から高齢の方を対象としたプログラムがありますので,摘み取ったふきのとうを持参することにしています.皆さん,どんな反応をされるでしょうか.
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